100年前の映像 "The Wonderful World of ALBERT KAHN"

lily_of_the_valley2008-07-30

今日は、昨年の暮に届いた写真集 "The Wonderful World of ALBERT KAHN" http://www.albertkahn.co.ukをパラパラと捲ってみた。NHKBS世界のドキュメンタリー』で見たのがきっかけで購入した。アルベール・カーン ALBERT KAHN は19世紀後半に生まれた、南アフリカの金鉱とダイヤモンドへの投機に成功した銀行家である。小公女セーラのお父さんもやってた、あれだ(←?たぶん)。大富豪になった彼は、当時最先端だった機材を買い込んで、「地球史料博物館」と銘打ち、お抱えカメラマンを全世界に派遣して、世界中の映像、写真を撮りまくったのだ。

この写真集には1908年の日本の様子も紹介されている(もちろんカラーだ)。100年前のカラー映像を初めて見たときは、何ともいえず心に響いたが、その一番大きな理由は、世界中があまりに美しく(雑然としていても、猥雑でも、なにやら美しいのだ)、その時代を知らない私に郷愁のようなものを抱かせるものだったからだ。そして、ぎこちない表情でカメラを見つめる人々の様子が、純朴で実直なのだ、どの国でも。

少なくとも、現代に生きる私たちより、一生懸命、生きている。貧しさや悩みはあるだろうが、とにかく「生きている」。そういう迷いのない強さに満ち溢れているのが、写真を見るだけで感じられる。

現代は、もしかしたら、とても生きていくのが大変な時なのかもしれない。気の持ちよう一つかもしれないのだけど。とにかく、毎日歩いて行くしかない。

↓アルベール・カーン美術館(日本語)
http://www.museesdefrance.org/museum/serialize/mont-back/0708/montalembert.html